日焼けどめを選ぶポイントや効果的な使い方 紫外線対策

肌のお話

日焼け止めを選ぶ上で、「何を基準に選べばいいのかわからない……」こんな気持ちになった方はいませんか?
ノンケミカル、酸化亜鉛フリー、ウォータープルーフなどさまざまなうたい文句を見かけると、どれを購入すればいいのか迷ってしまいますよね。

今回は、日焼け止めを選ぶ上でのポイントや、効果的な使い方について解説していきます。
これから日焼け止めを買いに行こうと思っている方はぜひ参考にしてみて下さいね。

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日焼け止めを選ぶポイント

日焼け止めを選ぶポイントとして、SPF・PA、耐水性、ノンケミカル、酸化亜鉛フリーなどが挙げられます。

機能性

SPF・PAなど機能性については、使用シーンに応じて選びましょう。

1番強い日焼け止めを使えば問題ないんじゃない?

SPFやPAが高くなるほど、紫外線防止成分の配合量が増えるため、肌負担が大きくなる傾向があります
(美容成分配合の日焼け止めが増えているため、一概には言えませんが)
日常生活で買い物をする程度ならSPFやPAが低いものでも十分です。使用シーンに応じて使い分けていくと良いでしょう。

主な目安は以下の表を参考にして下さい。

日本化粧品工業会 「生活シーンに合わせた紫外線防止化粧品の選び方」引用


ここ数年で、日焼け止めの耐水性についての表現が見直され、「ウォータープルーフ」を宣伝する際は、
「耐水性★」「耐水性★★」という表現を合わせて明記するよう、日本化粧品工業会で決定されました。
どの程度水に対する耐水性が強いのか、より明確に示されています。
海やプール、川遊びなど水に触れる、浸かる機会があれば、耐水性のマークがついたものを選びましょう。
水に触れる=★、浸かる=★★が目安です。


ここで1点注意したいのが、あくまでも水に対する落ちにくさであり、化粧崩れ防止効果や汗に対する落ちにくさの基準ではないことを覚えておきましょう。

ノンケミカル

ノンケミカルとは、紫外線吸収剤を使用していないという意味です。
紫外線吸収剤はまれにアレルギーを起こす場合があり、避けたいと思う消費者が多いため、「ノンケミカル」「紫外線吸収剤フリー」製品が多く流通しています。

紫外線吸収剤はなるべく使わないほうがいいの?

紫外線吸収剤は、国のポジティブリストという区分で、安全に使用できる濃度が決められているので、基本的には問題なく使用できますしかし、化学反応を利用し紫外線を防御するため、1部の方にはアレルギー反応が出てしまうようです。
日焼け止めでかゆみや違和感を感じたことがある、もしくは肌の弱いかたは紫外線吸収剤フリー、ノンケミカルを選ぶとよいでしょう

酸化亜鉛フリー

酸化亜鉛は、皮脂を吸着し、固化させる作用がありますが、「固化した皮脂が毛穴に詰まる」という誤った認識が広がり「酸化亜鉛フリー」という表現が生まれたようです。

酸化亜鉛は医療用の医薬品としても使用され、やけどやおむつかぶれの炎症を抑える等、皮膚を保護する医薬品として用いられています
毛穴を詰まらせる作用はなく、あえて「酸化亜鉛フリー」にこだわる必要はないのかなと思います。

ちなみに、金属アレルギーの原因となる亜鉛と酸化亜鉛は別の物質です。

使用感

成分や機能性について解説してきましたが、使用感もとても重要な要素です。
べたつき、白浮き、香りに関してはは、実際に手にとってみるまでははっきりしません。
使用感のチェックも忘れないようにしましょう。

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日焼け止めの効果的な使い方

せっかく自分に合う日焼け止めが見つかっても、きちんと使えていなければ意味がありませんよね。
日焼け止めをより効果的に使用するためのポイントを押さえましょう。

こまめに塗りなおす

日焼け止めのポテンシャルを発揮させるために1番重要です。
汗や皮脂、化粧崩れによりせっかく塗った日焼け止めはどんどん剥がれていきます。
いかに十分な量をムラなく肌にとどませるかを意識しましょう。
2~3時間の塗りなおしが推奨されていますが、「そんなに塗りなおすのは大変!」という方はお昼ご飯のタイミングで塗りなおすなど、日中1回塗りなおすことから始めてみましょう。

塗るタイミング

ネットで検索すると、15分~30分以上前に塗ることが推奨されていますが、外出直前に塗ったからといって効果がないとは考えられません
SPFやPA測定時に、日焼けどめ塗布後、15分以上あけて紫外線を照射する試験形式となっているため、このような基準が浸透しているようです。
もちろん、塗った直後にプールに入る等あれば、肌になじむ前に剥がれ落ちてしまいますので注意が必要です。

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まとめ

日焼け止め購入、使用時のポイント
  • 日焼け止めは使用シーンに応じてSPFや耐水性の機能を選ぶ
  • 日焼け止めの効果を発揮させるには、十分な量をこまめに塗りなおすことが1番大切

夏が近づくと、お店にたくさんの日焼け止めが並べられて本当に迷ってしまいますよね。

筆者は、日焼け止めを塗ったあとに肌がちくちくする……といった経験があり、おそらく紫外線吸収剤が合わないのかもしれません。
最近は紫外線散乱剤のみを使用した日焼け止め乳液を使用していますが、問題なく使用できています。
ちなみに、無印良品の「薬用ブライトニングUV乳液」を愛用中です。香りも穏やかで、使いやすい!
コットンにたっぷりのせて塗ることで、手がべたべたにならずに済みますし、塗りなおすハードルが下がった気がします。
みなさんも自分に合う日焼け止め製品を見つけてみてくださいね。


参考文献
日本化粧品工業連合会, SPF専門委員会>日本化粧品工業連合会SPF測定法基準>日本化粧品技術者会誌>1992年26巻3号p.207-214
上野美紗>クリーンビューティー>日本化粧品技術者会誌>2025 年 59 巻1号p.34~42
藤原留美子.辰広幸哉>サンスクリーンの紫外線防止効果に対する耐水性測定法に関する自主基準とその運用>Cosmetic Science>2025年第1巻第5号p.10~17